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薔薇の開花の微速度撮影

      2015/01/04

 

【映像は一番下にあります】

微速度撮影(コマ撮り、コマ落とし)とは、被写体の動きを実際よりも速く見せるための撮影方法です。
ビデオの場合1秒間に30コマのフレームで構成されています。
つまり30枚の写真で1秒の映像が出来上がっているのです。

微速度撮影の理屈

下の映像はミニ薔薇のつぼみが、花開くまでを撮影したものです。
フローリスト花子の遠藤先生によると、
つぼみが膨らんできたところから、
花弁が開くまで4~5日かかると教えていただきました。

ここで計算です。

花弁が開くまで4~5日の映像をどのくらいの時間で
見れるようにするかを考えます。

ちょっとピンときませんね。

仮にですが60秒(1分)に1回で撮影したとします。
1時間で60枚の写真が撮影できます。
先ほども書きましたが、30枚で1秒映像ができますので、
60枚だと2秒の映像ができます。

つまり1時間が2秒に短縮されるわけです。

これを24時間(1日)続けると1440枚の写真が撮影され、
48秒の映像が出来上がります。

花弁が開くであろう5日間続けると、7200枚の写真が撮影され
240秒(4分)の映像が出来上がります。

この出来上がった映像には花のつぼみ膨らんだ状態から
花が開くまでのが映し出されるわけです。

なるほど、って思っていただけたでしょうか?
理屈は簡単ですね。

出来上がりの映像の必要な時間を考える

ここでちょっと考えます。
この映像を見るとき、4分だとかなり長いと思われます。
自分もしくは他人が見るとき、ただ花が開く映像を
4分は飽きて見てられないと考えます。

ではどのくらいならいいのか?
これはまあ経験ですが1分以内でしょう。

多分30秒くらいかな~と考えます。

もちろん多めに撮影しておけば、
編集で短くすることは可能です。

ちょっとケチな話ですが

ここで気を付けなければいけないのが
カメラのシャッターの耐久性です。
メーカーのフラッグシップのカメラで
シャッター耐久性は公称値約30万回です。
低価格のカメラだと3万回なんてのもあります。

ちなみに花は生き物です。
4~5日で花開くとは聞きましたが
6~7日かかるかもしれません。

言葉の通じる人間ですら、人の期待するとおりに動いてはくれません。
ましてや言葉の通じない花に
こちらの期待通り動くなんてことは思ってはいけません。

7日もかけて、1万回くらいシャッターを切って
花弁がきれいに広がってくれなくて
撮り直しなんてことがあっては、、、、
カメラが何台あっても足りません。

多めにとることよりも、必要最低限の撮影を考えます。

必要な時間からのインターバルを割り出す

理屈はご理解ただいてということで、
今回は6分に1回のインターバルで撮影しました。
1時間で10枚
3時間で30枚 1秒の映像
24時間(1日)で240枚 8秒の映像
4日で960枚 32秒の映像
5日で1200枚 40秒の映像
といったところです。

と撮影をはじめた結果、5日では花弁が開いてくれず
5/2日 17:53~5/9日14:47まで、約2000枚の撮影となりました。

約1分の映像をつなぎました。
あと、編集上で拡大したものを同様に約1分つなぎました。
(この拡大の説明はいずれまた)

ちょっと動きが遅いのでかったるい感じがします。
編集でもう少し早い動きにすることもできます。
花弁の開き加減もいまいちな感じですね。

バラの花弁の開花の映像としてはNGだと思いますが、
今回はこのブログための撮影ですので、
このままアップしました。

他にも微速度撮影の注意点はありますし、
この映像でお話してないことは他にもありますが、
とにかく一度見ていただければ幸いです。

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